ホスピス、緩和ケア看護覚書*カナダ編

カナダでホスピス看護師をしています。2009年9月からバンクバーの某大学院 でMaster of Science in Nursing を始めました。End of Life CareのCNSになれるようにがんばります。半学生、半看護師の生活です。そして3児の母親でもあり、カナダ人の夫とは11年たっても熱愛中でごじゃいます。ブログに登場する人物名はすべて仮名です。

義援金、支援金、募金活動

被災した方にお金が届きますように。阪神大震災の時にも注目されたが、長期の支援の大切さ。がんばるTシャツの発起人Shinjiさんはそこのところを考えてこの企画を始められました。話せば話すほどShinjiさんの被災者の方への細かいお心使いが伺える。

時間がたって阪神のことが忘れ去られた、東北にはそうなって欲しくないと、身につけることができるTシャツによって何ヶ月たっても、何年たってもまだまだ苦しんでいる方がおられることを思い出して、自分でできる範囲で活動をして欲しいと。売上金が一時的な支援金につながることが唯一の目的でないこと。デザインは人が立ち上がっているのは背中側、手を握り合っているのは前側になるデザイン。被災地の方にとって多くのものをなくし、心を奮い立たせても立ち上がれない悲しさ。そういう方々にとってはこぶしを握りしめて立ち上がっている姿が全面に出るのははつらすぎるのでは、そういうデザイン直視すると心の傷が深くなるのではないか、と。被災そして支援された方がだからこそわかる心配りだと思う。Shinjiさんはカナダや地元だけのものではなく世界中の人に支援の輪(和)が広がるように世界中にTシャツを売ることを目標に入れられています。

ShinjiさんはTシャツ業者の方ではありません。これに乗じて儲けをしようとしている方でもありません。Tシャツ販売にいたってそういうことが末端で起こらないようにするには、どうするべきか基本的な枠組みも作っておられます。中心的に活動されている方は56人いるそうです(グループリーダーになったくせにまだ一度もミーティングに行っていない私)。注文、お金の管理、流通、広報などなどやるべきことは山済みだけれど、少しずつ進歩を遂げられています。無償で自分の時間をたくさん費やして、本当にがんばられておられます。私と旦那も力になるようにPDFのチラシや注文用紙の作成。各学校、団体への協力要請書などの作成をしました。販売活動も数箇所で計画している。今期の勉学が終われば本格的に活動を始める予定にしている。

カナダではもう地震のニュースは聞かなくなりました。しかし東北地方では仮設住宅の建設の遅れなどから、まだまだ避難生活を強いられている方が大勢おられます。義援金、支援金、募金活動が一時的なものにならず、息の長い長期的なものになりますように。

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2週間がたち

震災から2週間がたちました。死亡者数はどんどん増えるのに、行方不明者は減るどころか増えて、毎日インターネットのニュースに釘付けです。生存者の方のお話は心が痛むものばかりで、何かしたい!と心を動かされます。

看護師なのでボランティアで医療活動ができないかと考えました。入っているメーリンググループの関係でそのひとつに参加しようと思っていました。しかし現時点は返事待ち状態。そんな中、原発問題が悪化。カナダは日本への渡航を自粛するようにしているので(危険区域として)、旅行保険を買っても何かあったとき保障してもらえない状態。旦那や家族はもちろん大反対。何かあったらどうするのかと。飛行機は飛んでいる。しかし、帰省を断念した日本人の友達もいる。独り身でないので慎重に考えなければならない。

こちらにすんでいる日本人の人たちは募金集めに力を入れている。仕事場で公共の場で。ボランティアを進んで行っている人たちに脱帽だ。ウェブサイトを立ち上げた人もいる。

JALのマイレージやSaveonfood(食料品店)やShoppersdrugmart(薬局)のポイントを寄付することもできる(それぞれがポイントをお金に換算して赤十字に寄付する)。カナダの電話局が日本への電話を無料としている。Japanaチャンネルが無料で視聴できた(今もしているのかは知らない、テレビは見ないので)。日本人同士でTシャツを作って売上金を募金へと計画している人もいる。

海外あちこちでこうした活動がみられる。だからがんばってください。日本へ届きますように。

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心配

震災から一週間がたちました。避難されている方、大切な方を亡くされた方に心よりお見舞いを申し上げます。

震災以来、インターネットで日本のニュースを見ていて気づいたのだが、報道されるニュースの内容が、CNNやBBC、こちらの新聞で報道される内容とギャップがあることだ。

日本のニュースは”何がおこったか”に重点がおかれており、海外のニュースはそれに加えて”今後の可能性”を報道している。

例えば、原発に関することであれば、どういう防御設備があったけれど(13策)、それがすべて稼動しなかった、と詳しくそのことについて書かれている。現時点で最悪の場合を回避する策は少なく、カナダ政府もアメリカにならい在日カナダ人に80Km圏内から退避することを勧告していまる。このギャップについて日本での会見では”海外側の情報の解釈違い、混乱、基準の違い”などをあげていたが、海外はまったく逆の見方をしている。

災害地や避難場所での医療の現状はどうなのだろうか。避難先で慢性病(高血圧、心臓病、糖尿病などなど)の薬を持っていない人への対応はどうなのだろうか。避難民は30万人を超えている。薬がなければ慢性病が急性期症状を起こし、急性期医療がもっと必要になる。

水が貴重ななところで手洗いを励行することはできない。風邪やインフルエンザ、胃腸炎などの感染症の集団発生を抑えるためには、水の変わりになるアルコールの消毒剤が必要になる。医療者間で使われるものはアルコール度数が高いものだ(60%以上が必要濃度)。私が日本へ帰った時、アルコール度数が低く効果が低いものも市販されていた。日本はマスクを信じる人が多いが、病原菌が体に侵入するルートで一番なのは病原菌がついた手を口へ持っていったり、目をこするからだ(だから幼稚園や小学校で感染症が起こりやすい。手洗いの励行がとても重要)。政府の医療部門はこういうことを念頭に入れてアルコール消毒剤をいち早く避難地へ送ってほしい。

日本のニュースで低体温になったらペットボトルを脇の下やソケイ部に当てることを言っていた。お湯の温度は42度までと。糖尿病で皮膚感覚が無くなっている人やお年寄りの人にはとても危険である。”熱い”と感じることや、熱いものから体を離すことができず低温やけどを起こすからだ(カナダでは湯たんぽ、電気あんかや毛布の使用は固く禁止されている。在宅では自分のリスクで使用する人がいて冬になるとそれによるやけどが増加する)。脱水症状、低体温症、やけどなどトリプル被害はいらない。するなら直接肌には当てず、頻回な観察が必要だ。

たくさんの方が一生懸命救助活動や援助活動を行っている。政府の人もそうだろう。

しかし、未だに日本の学識者が原発問題に参加しているようには思えないし、医療に関しても、災害医療、公衆衛生や慢性病のリーダー的学識者と政府がチームを作って組織的な取り組みを行っているようにも思えない。薬の流通が確保されていなければ医療者を被害地に送っても効果的に医療を行うことはできない。

緊急事態の中で正確な判断をするのは簡単ではない。だからこそ外からの助けを受け入れ、グローバルなチームで取り組むことが大切なのではないだろうか。

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東日本大震災

11日の大地震から3日目になろうとしているが余震もまだまだ続き不安な日々が続いていると思います。遠くから心を痛ませながらニュースやインターネット情報を見ています。

こちらはメーリングリストから回ってきた災害マニュアルページです。

http://www.coe-cnas.jp/keaken/

災害地で慢性病や妊娠中の方もいらっしゃると思います。医療者の方もフル回転で働かれていると思います。ぜひ参考にしてください。

アメリカで働いている日本人ナースプラクティショナーの方々が日本へ応援に出発します。あちこちで募金集めが始まりました。早く被災地の方に届くことを願って。

私が日本人だからと、たくさんの人からメールや電話をもらいました。仕事仲間や旦那の仕事仲間の方まで。私の家族は被災地から離れているので大丈夫ですが、周りの人の温かさを感じました。私の大学では日本人とニュージーランド出身者にたいして特別なカウンセリングデーを開催することになりました。

こういう時こそ心のケアが大切です。被災地の方に、そこで働いている方たちに心のケアがいち早く届きますように。

バンクーバーもリングに乗っかっています。数年前のシアトル地震で少し揺れたのが最後でしょうか。いつかここにも大規模な地震が来ると言われています。先日のニュージーランドの地震で旦那はすべての家具を地震転倒防止のため固定しました(食器棚などのロックはまだつけていませんが)。それから我が家は被災道具は揃えてありましたが、今回の地震を機に被災用の水と食料も準備することにしました。賞味期限切れがわかるようにチェックリストをキッチンに書き込みました。使う必要がないことを願って。

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カナダへ来て看護師になろうと決心して、TOEFLがパスしないとなれなくて、何度も挑戦して何度も落ちてつらい時期があった。周りから英語できるのに、どうして点が伸びないのかな?緊張しすぎなんじゃない?と言われていた。落ちれば落ちるほど緊張してしゃべれない、、、。これを突破しなければ先には絶対に進めない。横道もないまっすぐな道の大きな壁を前にして泣いていた。

今、同じ気分。

実は昨年5つ面接に落ちている。こちらの面接は面接官が24人いて回答を点数付けていく。点数を高く取った人が選ばれるのだ。だからどれだけ面接で質問されそうなことの下調べをして、面接中に自分を発揮できるかが大切なのだ。以前MIXIで外国で働いている人のコミュでこんな話があがった。日本人は90%から100%技術を習得するとその仕事を”できる”というけれど、北米人は50%程度できれば”できる”と言う、という話があった。それをまさに痛感する。面接は張ったりでも何でもべらべら喋り捲った(要点はついていなければならないが)方の印象がよくなるー>点があがる。ようは仕事ができなくてもできると言い切れる人や、うわべでもしゃべれる方が勝つのだ。

自分より仕事ができる人が仕事をとったのなら、私も満足するけれど、何ヶ月たっても50%の仕事もできていない人が選ばれたかと思うと、腹が立つ。狭い世界で働いているので見たくなくてもそういう後結果を知ってしまう。とても心によくない。

私を知っている人は”仕事ができるのに、仕事取れないね”と言う。英語が第二言語だから人一倍がんばりを見せないと対等になれないというのは十分に承知だ。つらいニュース(とってもらえなかった)を聞くたびに、自信をなくしていく。それでもマネージャーたちはあきらめずにどんどんアプライして面接慣れしなさい、と言う。でもTOEFLと同じように逆方向に行っている。2つの面接で面接官になった人が、前回よりずっと自信のないのが現れていたわよ、とまで言われた。今月末に面接がある。仕事関係ではなく大学院関係だが不安で不安でたまらない。

そんな時に大学のペーパーの結果が返ってきた。史上最悪の点。自分の英語能力の限界を感じる。”落ちなければいいのだから気にしない!”と言う人もいる。しかし学ばなければ大学院へいる意味はない、と思ってしまう。夢ばかり見ていて現実を忘れてしまっているのか、私は柳に飛びつこうとしている惨めなかえるなのか、、、。ひどい落ち込みだ。

旦那はそんなに何でもかんでも簡単にできてしまったら、楽しみもないよ。試練を乗り越えるから喜びも大きいんじゃないの?と言う。チャレンジ好きの自分の性格は承知している。しかしここまでのチャレンジは望んでいない。大学院なんてあきらめて、今の仕事で満足して(楽だし、楽しいけれど、チャレンジのある仕事がしたい)いれば、ストレスもなく子供たちともたくさん時間が過ごせて気楽なんだろうな~、と辞めてしまえ!なんて気持ちがわいてくる。行くところまで行って開き直るのも手かな~。心が強くないとこの国では生きていけない、そういうことかも。もっと若かったら、英語がもっとできたら、欲張りな気持ちは止みません。

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