ホスピス、緩和ケア看護覚書*カナダ編

カナダでホスピス看護師をしています。2009年9月からバンクバーの某大学院 でMaster of Science in Nursing を始めました。End of Life CareのCNSになれるようにがんばります。半学生、半看護師の生活です。そして3児の母親でもあり、カナダ人の夫とは11年たっても熱愛中でごじゃいます。ブログに登場する人物名はすべて仮名です。

猫にも愛情

ハンドルネームで使っているMissyというのは我が家の猫の名前。6年前に避難所から我が家にやってきたMissyは11歳のメス猫。完全な家猫で外へ出たことはない。避難所から引き取ったときにも、外へは出さないと契約書まで書いた。それから、Missyは他の動物との特に猫との折り合いが悪く(情緒不安定になる)、他のペットを飼わないことも約束させられたほどのお嬢様なのだ。

私たちが旅行へ出かけるときは旦那のお姉さんがトイレの始末やら餌を与えに来てくれる。寂しがり屋のMissyを知っているお姉さんは遊ぶ時間まで割いてくれるのだ。で、夏に日本へ行った以来、調子の悪いMissyちゃん。ボケが始まったようで自分の尻尾を追い掛け回したり、うんちをぽてぽてと落としたりしだした。だんだんひどくなり今度はおしっこも家中あちこちでするようになったのだ。

猫好きの同僚に尋ねると、獣医に連れて行ったら?そしたら安楽死させてくれるよ、って。え~~~~~~そんなことは絶対しませんよ!と途方にくれる私たち。で、日本人の犬好きの友達にに尋ねてみたら、市販のペットフードを止めて手作りすると、毛並みが良くなるし調子が良くなるよ、と言われ生の肉や魚を一日一回のウエットフードの代わりにあげることにした(ドライフードを止めるほどは手がかけられない)。そしたら、食べっぷりがぜんぜん違う。それに毛並みがつやつやに!Missyは毛玉以外でも定期的によく吐く子でそれの掃除も大変だったけれど、それもぴたりと止まった。

これと同時に猫好きの日本人の友達にもアドバイスを聞いてみた。今までトイレは二階の子供たちのバスルームに置いていた。でもMissyがおしっこをしまくるのはなぜか1階なのだ。一階はキッチンやダイニングルーム、オフィスとかリビングルームがあるので家族が集まる場所なのだ。そこで、トイレを絵里佳のプレイエリアの隅に彼女のアドバイス通り置いてみた。そしたら、うんちもおしっこもトイレできちんとするようになった。それから、彼女のもうひとつのアドバイス。もっと愛情をあげてと。

MissyはもともとAJの猫。猫をほしがっていた彼女に10歳の誕生日プレゼントとして我が家へやってきたのだ。しかし、そのAJも昨年からママの家で住むことを決めた。ママの家には犬が2頭、猫が2匹いたのでMissyは我が家へ残ることに。一番MissyをかわいがっていたAJがいなくなったことはMissyにとってきっとつらかったことだろう。以前はソファーにごろんとしているとお腹に乗ってきてのどをぐるぐる鳴らしながらしていたけれど、最近は私も旦那も忙しくてソファーにゴロンなんて滅多にしない。それにMissyちゃんのお気に入りのソファーはなくなり(好きなだけ爪を立てて引っかいてくれた)、新しいソファーに買い変わって以来、爪を立てようもんなら、霧吹きでシュッシュと追い立てられ、、、、。猫クッションを買ったけれど、、、、愛着のソファーの代わりにはならないよね~、と振り返れば振り返るほど、接点が減ったな~としみじみ。アドバイスを受けて猫のおもちゃで遊んだり、毛をなでたりするようにみんなでした。そしたら尻尾を追いかけるのも止まった。

あ~猫も愛情が必要なのね、、、としみじみ感じたのであった。ごめんよMissyと家族みんなで謝ったのだ。

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ようやく冬休み

がやってきました。無事タームを終え、論文も提出してほっと一息(結局提出期限ギリギリで金曜日のクリスマス会には不参加、、、悲しい)。眠れぬ日々が続いて週末はまるで眠り姫のように(とそんなに美しい姿ではないけれど)何時間も眠っていました。ほっとしている間もなく1月からのタームの情報がドカーンとメールで送られて、、、せっかくのクリスマスムードがぶち切れじゃん、、、と思いながらも、やはり休みはうれしい。

で、実は悩みの種が、、、コースを変えようかと、、、。今のコースはマスターのコースで、併設でナースプラクティショナーのコースもあって、申し込みの期限が1月の下旬なのだ。ナースプラクティショナーって何?と思われる方、ぜひこの方のサイトを覗いてください。他の方へのリンクもここからいけます。最近は日本でも開始された仕事。アメリカは60年もの歴史があるけれど、カナダはまだひよっこなのだ。オンタリオ州は10年。BC州はたった5年。アメリカのように専門のナースプラクティショナーはまだなく急性期のナースプラクティショナーがオンタリオで始まったのも数年前のこと。州によって取り決めもかなりばらつきがあったり。しかし医者不足のおかげで将来がとっても明るい仕事なのだ。

で、どうして方向を変えようかと思っているかというと、、、

もともとCNSになりたくてはじめたマスター。でもCNSの人たちって臨床というより、運営やポリシー、リサーチに関わっている仕事がメインで教育はちょっとだけ。なんてたって最近の医療費削減で仕事量が増えて、とてもつらそう。みんなやつれてって印象の方が強い。その反面ナースプラクティショナーをしている人たちも大変だけど、生き生きしている!100%臨床ってところがいいな~とつくづく思うようになった。

もともとナースプラクティショナーに興味があったけれど、緩和から離れたくなかった。でもアメリカのケースをみてもわかるように、需要と供給で必ずナースプラクティショナーが緩和に必要にされる日々がやってくる、と確信するようになってきたから。歴史が浅くて医師との兼ね合いが難しく、就職も難しかったけれど、それも好転してきている。

英語が第一外国語で日本人ということを自分の欠点のように思っていた。もっと英語が上達したら、カナディアンみたいになれたら、なんて思ったことも。しかしこれを裏手にとっても自分を生かせば良い、と思うようになった。日本人のコミュニティーや移民の人たち、特にアジア系の文化を理解できる者として、そういう看護視点からナースプラクティショナーとして患者と関わっていけたら、と思うようになった。日本の医療とカナダの医療を比べて、カナダの医療を信用できなかったり、誤解する人もいるだろう。両方を知っているものとしてできることはたくさんあると思う。

でも踏み切れないものがある。

今は半学生なんて身分で仕事もしている。なんてったって家のローンもあれば家族を養うという責任もあり、無収入にはなれないからだ。しかしナースプラクティショナーのコースはフルタイムしか許されないのだ。2年間収入なしなんて、奨学金を集めたって、、授業料は出ても家のローンはどうするのだ、、、と経済的な悩み。学生ローンって手もあるけど、住宅ローンは支払ってくれない。

そして家族のこと。片道2時間かけて毎日学校なんてやれるわけない。大学構内に部屋を借りて単身赴任でもしなければやっていけないと思う。しかし絵里佳はまだ5歳だ。母親業を投げ出すわけにはいかない。旦那と話して大学の近くへ引越しをすることも考えた。しかしBrodyの高校を変えるわけにはいかない。最近はAJが我が家へ帰ってくることも言っている。AJもまだ高校生だ。二人をおいて引越しするわけにもいかない。

先日、去年クラスが一緒だった子に偶然会った。卒論を書くだけで他はすべて終わったとうれしげに話す彼女。いまだに親と一緒に住んで好きなだけ勉強して夕食のことも心配しなくて良い生活、、、自由な身って良いな~と妬みたくなった。私にとって家族はとても大切。家族を捨ててまで仕事や学業にかけるつもりはない。AJとBrodyの高校が終わってからなら、、なんて考えることも。でもそんな理由で休学することはできない。もう初めてしまったマスター突き進むか辞めるしかないのだ。もっと自由な身になってからナースプラクティショナーを改めて申し込むことだってできる。でも自分の年齢だって考えなくてはならない、、、。今でさえ頭カチコチなのに。

あーあ、どうしようかな~

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つらい

書けない時は書かない方が良いというけれど、締め切りまで1週間を切ったのでそういうわけにはいかず、無理やり押し進めているところ。相変わらずだ。

もともとマスターを始めた時、卒論に向かってやりたかったことはホスピス看護師の燃え尽き症候群と上司の質の関連性をしらべたかった。私の論理としては看護師をサポートするべき上司の働きが燃え尽き症候群を防止する大切な役目をしていると思っていたからだ。証明できればスーパーバイザーの時間数を増やすことができるし、なんて思っていた。各ターム毎のペーパーもそれに焦点をあてて、しっかり成長の後もみられた。しかしクリニカルが好きな私にとって4年も引きずっていけるほど興味のある内容ではない。それにこれだけ緩和に情熱をもっていて、実際の緩和看護に関することの方がよっぽど楽しいに決まっている、と方向転換を考え出したこの秋。サイコソーシャルオンコロジーをとっているおかげか目移りするほどの内容でなかなか絞れなかった。昨年日本へ行ったときに日本でのがん患者の家族への看護、特に子供のケアが不足していることを痛感し、それに絞ろうかと思っていた。リサーチも結構進んでいた。

ところがグループプロジェクトでしていた。”セクシャリティーとがん”。プロジェクトのために患者の妻にインタビューをしたことをきっかけに、”これだ!私はこれをやりたいのだ!”と固く誓ってしまった。この分野を極めてセクシャリティーとがんについてだったら美加に聞いて!といわれるぐらいのスペシャリストになろう、この内容で講演に来てくださいと頼まれるようになろう、と思った。この分野はまだまだリサーチ文献も少ない。セックスと死は二大タブーと呼ばれているほどあって、教育の面でも遅れている。しかしこれで悩んでいるがん患者はとても多いのだ。

タームペーパーを書くために、沢山の文献を読み、飽和状態に近い。頭がいっぱいなくせに書けない。あと一週間、、、、がんばれ!これが終われば冬休みだ~

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プレゼントは愛を表す?!

お久しぶりです。勉強に没頭中の割にはぜんぜんペーパーが進んでいない。5日前にフォーカスを180度変えてしまったから、また一からのやり直しなのだ、、、はは

と、気分転換に、、、

昨日はBrodyの誕生日でした。14歳になりました。背は旦那より高くなって、声変わりもして体格も男の子から男に変わって、まったく大きくなったものだと思う。彼に出会ったときは2歳半。美加と呼べずビーバと呼んでいた。彼は旦那と元奥が一緒だったことをまったく覚えていない。物心ついた時から私がいた。心優しい子で喧嘩とか暴力が大嫌い。母親の家ではなく私たちと暮らすことを決めたのもそれが理由だった。

最近、目立つようになったことがあった。人を無視するのだ。気に入らなかったら無視する。争いを避けるために、というひとつの方法かもしれない。しかしそれを私たちに対してされるとたまらない。で、誕生日の前日、些細なことで口論になった。とどめは無視。私や旦那が何を言っても無視するのだ。かーっとなった私は、親に対して尊敬することができないのなら出て行きなさい!と言ってしまった。そして本当に出て行ってしまった。初めてだ。2時間ぐらいたって彼は帰ってきたそうだ(私は夜勤に出かけたので、あとのことは知らない)。寒い中、近所を2時間も歩き続けたそうだ。頭が冷えて悪かったと、素直に謝ってきたそうだ。

しかし、話は続く。Brodyは私に愛されていないと思うと言う。その理由はなんと、私は絵里佳に靴や服を買うのに、一度もBrodyに物を買ったことがないからだ、と言う。ママ(実母)はいつもたくさんのプレゼントを買ってきてくれるのに、私はそうしない、と。彼のママは買い物好きで、シーズンごとにどっさりと服や靴、かばんにジャケットを買い込む人。子供たちのものも同様だ。こういう日常的なものだけではない。おもちゃも山のように買って来る人だ。AJとBrodyの部屋はいつもおもちゃで埋もれていた。無駄買いをしない私たちにしてみれば、買いすぎといえるほど。だから今まで一度も”買う必要がなかった”のだ。それに私はママのように”愛してる”と言わないし、ハグやキスもしないと。

旦那はじゃあ美加ママがおいしいご飯を作って、育ち盛りだからと誰よりも多く盛り付けをするのは愛じゃないのか?甘いものや炭酸飲料は体に悪いからと、健康的なスナックを用意したりするのは愛じゃないのか?ジャンクフードを買い与える方がよっぽど簡単なのにそれをしないのは何故だと思う?美加ママがいつも就寝時間になったら、テレビを止めて寝るように催促するのは、体を心配してるからじゃないのか?愛って言うものは物を買い与えることではないし、うわべだけの言葉で表すものではないと。それに美加ママは変わっていないよ。Brodyが自分から避けるようになったんだろう。愛って言うものは相互作用なんだよ。受身になってもらうだけじゃないんだよ。おはようも言わないような人がハグやキスがもらえるわけないよ、と力説したそうだ。Brodyはこれを聞いてとても驚いたそうだ。

子供ってこんなもんなのかな?今でこそ一緒に住むようになったけれど、2年前までは我が家と実母の間を一週間毎行ったり来たりの生活で私もパートの継母だったから。派手でうわべ人間の実母に比べられても仕方ないかね~とも思う。人間大切なものは失くさないとその大切さをわからないって言うけれど、子供のため、健康のためって思うような地味な、でも大切なものの価値って子供にはわからないものなのでしょうか。それと同時に価値観って育つ環境の影響が強いんだな、としみじみ思った。愛をプレゼントの量で測られていたなんて、まったく驚きです。

しかし、Brodyは言う。なんて言っていいかわからないけど、我が家の方が居心地が良いと。ママの家は自由がいっぱいあるけど、嫌いだと。朝食も夕食も一緒に食べない、それぞれが、自分の食事を勝手に作る家、テレビの時間もビデオゲームの時間の制限もなく、帰宅時間も就寝時間も決まっていない家、でも物だけはあふれる家。居心地の良さはやっぱり”愛”からくるのではないのでしょうか。いつかはわかってもらえることを信じて。

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ストレス発散法

大学が忙しくなると、ブログの方がすっかりご無沙汰になってしまう、、、。で、いよいよ最後の追い込みで時間を惜しんではPCの前で文献のリサーチと毎週の課題に追われる私。折角改築後の写真やハロウインの写真も撮ったというのにすっかり時期ずれとなってしまい、アップせずじまい。

いろいろあって仕事の方もストレスがたまる一方で、滅入る日々も。そんな時、ありついた最近のストレス発散方、、、それはなんとカラオケ。

それがどうした、と思われるかもしれない。英語にもなっているカラオケ。外国でも珍しくないでしょう、と思われるかもしれない。12年前にカナダへきた時、すでにカラオケはあった。バーでみんなの前で歌うカラオケ。日本のようなカラオケボックスなるものはなかったのだ。

ところが最近このあたりでも韓国人経営によるカラオケボックスの存在を知ったのだ。9月に絵里佳の日本語学校のお母様方の集まりがあって、食事の後にカラオケへ行った。楽しかった~古い歌をガンガン歌い、良き昔の日々を思い出した。それから調子づいて日本のCDを取り出し、家でもステレオをガンガンかけて料理をしながら歌いまくり。最近はカラオケボックスがとても近所にあることを知り、旦那とのデートがてらに行くことも。隣町より日本語の曲が多くて映像も良いし、値段が安い!(かなり怪しそうな店だけど)。最初は嫌がっていた旦那もカラオケ好きに変身。カラオケに行かなくても通勤車の中で大声で歌い、渋滞のイライラを感じなくなった。

あ~歌うって体にいいのね~

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