YouTubeで見つけました。患者さんの声ほどパワフルなものはない。

話の中で自分ががんだったら診断や予後について告知してほしい、と答える人が多いのに、家族の立場で患者に伝えてほしいと思いますか?という問いに「思う」と答える人が少ない、とありました。

同じ質問をカナダでしたらどうなるだろうと考えました。きっと同じような回答かもしれない。死に逝く人を前にどうやって接して良いか「わからない」と思う人は北米でも少なくないからだ。以前にもの書いたが、こちらの告知率は100%。どうしてかというと情報の提供は義務として課されているからだ。以前にも書いたが患者を飛ばして家族に「どうしましょうか」と相談することは医療者として情報の守秘義務に反するので行ってはいけないことだからだ。

先も言ったが死に逝く人を前に戸惑う人は多い。ホスピスの名を聞いただけで嫌悪する人もいる。最後の最後までホスピス緩和ケアのサポートを拒否する人もいる。難しいケースはたくさんある。しかしこちらではボランティア団体や医療者がそういう人たちをサポートでいるようにトレーニングを受けている。そこが大きな違いかもしれない。

「死ぬ前にたった少しの時間でもよいから家に帰りたい」死ぬ前にやっておきたいことの話もビデオの中であった。とても大切なことだ。残された時間を有意義に、そしてやっておきたいことをやり遂げることができるようにサポートすることは重要なこととホスピス緩和ケアの中で位置づけられている。こういうことができるためにも患者本人が予後を知ることは大切だ。これをサポートできる医療と社会の体制が日本で整ってほしいと思った。

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