ホスピス、緩和ケア看護覚書*カナダ編

カナダでホスピス看護師をしています。2009年9月からバンクバーの某大学院 でMaster of Science in Nursing を始めました。End of Life CareのCNSになれるようにがんばります。半学生、半看護師の生活です。そして3児の母親でもあり、カナダ人の夫とは11年たっても熱愛中でごじゃいます。ブログに登場する人物名はすべて仮名です。

大学院

記憶力

あ~今期の大学院でのコース、、、。難しいったらありゃしない。倫理だけならともなく医療制度を政治の視点から切るって、それも論理の部分なんて何度読んでも理解に難解したのだ。少し具体的になってきたのでわかりやすくはなってきたけれど、リーディングの重さと多さに閉口気味だった今月。

次第に机の周りには開けてもいない手紙が山積みになり、整理整頓したはずの机も空いているスペースを探すのが難しくなってきた。いろいろなことが後回しになって、1月からはじめた仕事の書類手続きも完成していない。やらなければならないことに追い立てられるのは神経的にかなり悪い。

今日は仕事のコンピューターラボで新しいプログラムのセミナー。昼休憩中には毎年義務のマスクフィティングテストへ行き、そのついでに予防注射もさせられ、休憩は終わり。あわててクラスに戻って昼ごはんを急いでかけこみ昼の部門へと。セミナー中に時間があればメールの返信をしたり、大学のオンラインディスカッションを横目で読みながらと、モルティタスクの一日だった。こういうことを続けると集中力がなくなり(そりゃあひとつのことに集中せず二つ三つと同時にこなしているので、ひとつのことには集中していないよね)、記憶力が低下するとか。

で、父と電話で話していて今夜気づきました。母の誕生日をすっかり忘れていたことを。初めてだ。月初めには何を送ろうかな~まだまだ時間があるし、と思っていた。母は外出中で、私の落ち込みようと言ったら、、、、。絵里佳にまで、ほらママ私のカレンダーにはしっかり書いてあったのに。ママは忘れっぽいからちゃんと私のカレンダー見てね、と言われてしまった。手帳にカレンダー、携帯とあちこちに入れていても忘れてしまう。買い物リストを作っても、持って行くのを忘れてしまう、なんてざらだ。旦那にスローダウンしなくちゃ、と肩をたたかれた。働きながら学校へ行く母親業は、、、、身が削れます。

にほんブログ村 病気ブログ 看護・ナースへ
にほんブログ村

オリエンテーション3週目

あっという間に3週目。今日から一人で運転して訪問を始める。質問があればメンターに電話をして聞くということになっている。初めてだからと、今日与えられた患者数は二人。ゆっくりしておいで~と言われて、時間をしっかりとったつもりでも、昼過ぎには記録も何もかも終わってしまった。残りの時間はEメールの整理をしたり、持参した宿題をして時間をつぶす。オリエンテーション開始以来、しっかり宿題をさせてもらっています。仕事場ですればするほど、家でする量が減るので、大助かり。オリエンテーションが済んでからもこういう余裕があったらうれしいな、とちょっぴり期待。

初日をなんとかしのぎ、一安心。明日はしっかり休憩を取るようにとまで言われた。図書館にでも寄ってくればいいのにとまで。今は落ち着いているシーズンで患者数も少ないとか。しばらく甘えさせてもらいます。

にほんブログ村 病気ブログ 看護・ナースへ
にほんブログ村

オリエンテーション一週目

訪問のオリエンテーションの一週目が終わった。訪問がプライベート化されているオンタリオ州とは変わりBC州ではまだユニバーサルヘルスケアシステムの一部。だから雇い主は今までの病院系のと同じHAだ。

訪問は慢性期と急性期に分かれていて、私が配属されたのは急性期。患者は緩和、じょく創、在宅点滴の患者だ。割合は3分の1ずつ。緩和の経験が豊富ということで、普段のオリエンテーション期間4週から3週へダウン(2週とまで言われたけど、伸ばしてもらった。せっかくつけてもらえるオリエンテーション。最大限活用したいものだ)。緩和は大丈夫とただひたすら訪問でのじょく創のケアについて学ぶ。コンピュータープログラムを使用して観察記録をするので、ホスピスや病院でやっていてた時よりずっと効果的に思える。それにホスピス緩和で働いている期間が長いので、治っていくじょく創を見るのは感動さえも覚える(ホスピス緩和は悪くさせないが目標になるので)。

ポイント制で1ポイントが15分。一日の仕事の割り当ては15-20ポイント。例えばただのじょく創のガーゼ交換は3ポイント(45分)。難しいものや緩和系だと4ポイント(1時間)となる。電話相談だけだと1ポイント。緩和の電話は2ポイント。この時間には看護そのものと記録や準備の時間も含まれている。緩和はその難しさからポイントが高く設定されている。じょく創がなくても一回の訪問に最低でも4ポイント(1時間)つけられている。

朝8時に仕事場へ行き、自分の割り当てを知り、カルテをもらい、一日の計画を立てる。必要なものを車に積み込み9時半ごろにはオフィスを出る。4人から7人ぐらいの患者の家を回り、昼過ぎにオフィスに戻り、記録をして4時半に帰宅、という具合だ。

CRNとしてコンサルタントチームにいた時は、訪問の看護師さんをサポートしていたのでなんとなくは知っていたけれど、一からきっちり教わると細かいことを理解することができるので、この仕事を取ったことをうれしく思う。

オフィスは高層ビルの上階にあって眺めがとても良い。車を仕事に使うということで、高いオフィスの駐車代も完全負担だし、もちろん走行距離に相応したガソリン代も出してもらえる。車の保険の一部も負担してもらえる。鍵つきのかばんやら携帯電話、カメラやいろいろなキットも配布され、一人ひとり自分のデスクももらえる。病院系とはまったく違いゆったりした環境だ。

患者さんも”家にわざわざ来てくれる看護師さん”として暖かく迎えてくれる。一人で家を訪れる看護師の安全も細かく守られているようだし、今のところ順調といったところだ。

今週から始まった大学院の方は今回もまたもやオンラインでできるコースを取った。看護倫理と政治だ。ペーパーは3つも書かなければならないのでそれがつらくなりそう。でも内容はコアコースの割りには興味が持てそうだから、楽しめるかな?

にほんブログ村 病気ブログ 看護・ナースへ
にほんブログ村

あけましておめでとうございます

今年もよろしくおねがいします。ブログもあまり更新しない間に、あっという間に冬休みは終わり、明日からまた大学院がはじまりまる。そして新しい職場も。臨時でしていたコンサルテーションの仕事が終わりこの一月からは念願だった訪問看護が始まります。一ヶ月間はオリエンテーションでその後から自分のローテーションが始まります。といっても3月上旬までの臨時のポジション。病休をカバーしているようで延長の可能性があるとか。しかしフルタイムではなくFTE0.5とこれまたパート。

入りにくい訪問に入れたので文句は言いません。きっとこれを機にここでもカジュアルで働けるかな?とのんびり構えている私。

しかしこの仕事は臨時なのでカジュアル扱いになるので、私にとってなんと8個目のポジションだ。EndofLifeCareにこだわっている私は他の部門で働こうとしない(普通のカジュアルたちはひとつの病院でいろんな科をまわる)。だから3つの病院(といってもホスピス科)とTPCUそしてコンサルテーションのCRNと7つを掛け持ちする私。よくそんなことするね~と言われる。病院によりIDナンバーも変われば、駐車場のルールも変わり、昨年はうっかりして2つも駐車違反を切られてしまった。普通はカジュアルでもセニョリティーを稼いでいくわけだが、3つも(この一月からは4つ目が加わり)IDを持っている私はセニョリティーも3つに分かれているわけでとても不利なのだ。雇い主はひとつなのにめんどくさいものだ。

大学とのことがあるし仕方ない。最近はカジュアルも仕事がないと聞く。そんな中で昨年一年間収入が減ることもなく、過ごせたのは7つも仕事を持っているおかげかもしれない。うっかりダブルブッキング(2箇所とシフトを組んでしまうこと)をしてしまったりカレンダーとにらめっこが続いたり、ストレスが高まったりするけれど、仕方ないと思うことが賢明だろう。

一度はやってみたかった訪問。ふふふ楽しみだ。

ちなみに、今年のお正月は御節を作るどころか(海外にいても、子供がいても作る時は作る私)、お雑煮も祝い肴も用意することもなく、なんとなく新年を迎えてしまいました。と言うのも体調を崩し喘息発作まで起こしてしまい、まったくさんざんな年末年始でした。それでも昨日ダウンタウンへ行ったついでにわざわざ某日本食スーパーへ寄ったのに閉店。悲しいものです。先ほどめちゃめちゃだった机の上を整理して気持ちがすっきりして新年を迎えたと言う気分になりました。ようやく厄があけて、今年こそ良い年になりますように!と心の中で日本の神社に向かって手を合わせてしまいました。再び、、、今年もどうぞよろしくお願いします。

にほんブログ村 病気ブログ 看護・ナースへ
にほんブログ村

ようやく冬休み

がやってきました。無事タームを終え、論文も提出してほっと一息(結局提出期限ギリギリで金曜日のクリスマス会には不参加、、、悲しい)。眠れぬ日々が続いて週末はまるで眠り姫のように(とそんなに美しい姿ではないけれど)何時間も眠っていました。ほっとしている間もなく1月からのタームの情報がドカーンとメールで送られて、、、せっかくのクリスマスムードがぶち切れじゃん、、、と思いながらも、やはり休みはうれしい。

で、実は悩みの種が、、、コースを変えようかと、、、。今のコースはマスターのコースで、併設でナースプラクティショナーのコースもあって、申し込みの期限が1月の下旬なのだ。ナースプラクティショナーって何?と思われる方、ぜひこの方のサイトを覗いてください。他の方へのリンクもここからいけます。最近は日本でも開始された仕事。アメリカは60年もの歴史があるけれど、カナダはまだひよっこなのだ。オンタリオ州は10年。BC州はたった5年。アメリカのように専門のナースプラクティショナーはまだなく急性期のナースプラクティショナーがオンタリオで始まったのも数年前のこと。州によって取り決めもかなりばらつきがあったり。しかし医者不足のおかげで将来がとっても明るい仕事なのだ。

で、どうして方向を変えようかと思っているかというと、、、

もともとCNSになりたくてはじめたマスター。でもCNSの人たちって臨床というより、運営やポリシー、リサーチに関わっている仕事がメインで教育はちょっとだけ。なんてたって最近の医療費削減で仕事量が増えて、とてもつらそう。みんなやつれてって印象の方が強い。その反面ナースプラクティショナーをしている人たちも大変だけど、生き生きしている!100%臨床ってところがいいな~とつくづく思うようになった。

もともとナースプラクティショナーに興味があったけれど、緩和から離れたくなかった。でもアメリカのケースをみてもわかるように、需要と供給で必ずナースプラクティショナーが緩和に必要にされる日々がやってくる、と確信するようになってきたから。歴史が浅くて医師との兼ね合いが難しく、就職も難しかったけれど、それも好転してきている。

英語が第一外国語で日本人ということを自分の欠点のように思っていた。もっと英語が上達したら、カナディアンみたいになれたら、なんて思ったことも。しかしこれを裏手にとっても自分を生かせば良い、と思うようになった。日本人のコミュニティーや移民の人たち、特にアジア系の文化を理解できる者として、そういう看護視点からナースプラクティショナーとして患者と関わっていけたら、と思うようになった。日本の医療とカナダの医療を比べて、カナダの医療を信用できなかったり、誤解する人もいるだろう。両方を知っているものとしてできることはたくさんあると思う。

でも踏み切れないものがある。

今は半学生なんて身分で仕事もしている。なんてったって家のローンもあれば家族を養うという責任もあり、無収入にはなれないからだ。しかしナースプラクティショナーのコースはフルタイムしか許されないのだ。2年間収入なしなんて、奨学金を集めたって、、授業料は出ても家のローンはどうするのだ、、、と経済的な悩み。学生ローンって手もあるけど、住宅ローンは支払ってくれない。

そして家族のこと。片道2時間かけて毎日学校なんてやれるわけない。大学構内に部屋を借りて単身赴任でもしなければやっていけないと思う。しかし絵里佳はまだ5歳だ。母親業を投げ出すわけにはいかない。旦那と話して大学の近くへ引越しをすることも考えた。しかしBrodyの高校を変えるわけにはいかない。最近はAJが我が家へ帰ってくることも言っている。AJもまだ高校生だ。二人をおいて引越しするわけにもいかない。

先日、去年クラスが一緒だった子に偶然会った。卒論を書くだけで他はすべて終わったとうれしげに話す彼女。いまだに親と一緒に住んで好きなだけ勉強して夕食のことも心配しなくて良い生活、、、自由な身って良いな~と妬みたくなった。私にとって家族はとても大切。家族を捨ててまで仕事や学業にかけるつもりはない。AJとBrodyの高校が終わってからなら、、なんて考えることも。でもそんな理由で休学することはできない。もう初めてしまったマスター突き進むか辞めるしかないのだ。もっと自由な身になってからナースプラクティショナーを改めて申し込むことだってできる。でも自分の年齢だって考えなくてはならない、、、。今でさえ頭カチコチなのに。

あーあ、どうしようかな~

にほんブログ村 病気ブログ 看護・ナースへ
にほんブログ村

つらい

書けない時は書かない方が良いというけれど、締め切りまで1週間を切ったのでそういうわけにはいかず、無理やり押し進めているところ。相変わらずだ。

もともとマスターを始めた時、卒論に向かってやりたかったことはホスピス看護師の燃え尽き症候群と上司の質の関連性をしらべたかった。私の論理としては看護師をサポートするべき上司の働きが燃え尽き症候群を防止する大切な役目をしていると思っていたからだ。証明できればスーパーバイザーの時間数を増やすことができるし、なんて思っていた。各ターム毎のペーパーもそれに焦点をあてて、しっかり成長の後もみられた。しかしクリニカルが好きな私にとって4年も引きずっていけるほど興味のある内容ではない。それにこれだけ緩和に情熱をもっていて、実際の緩和看護に関することの方がよっぽど楽しいに決まっている、と方向転換を考え出したこの秋。サイコソーシャルオンコロジーをとっているおかげか目移りするほどの内容でなかなか絞れなかった。昨年日本へ行ったときに日本でのがん患者の家族への看護、特に子供のケアが不足していることを痛感し、それに絞ろうかと思っていた。リサーチも結構進んでいた。

ところがグループプロジェクトでしていた。”セクシャリティーとがん”。プロジェクトのために患者の妻にインタビューをしたことをきっかけに、”これだ!私はこれをやりたいのだ!”と固く誓ってしまった。この分野を極めてセクシャリティーとがんについてだったら美加に聞いて!といわれるぐらいのスペシャリストになろう、この内容で講演に来てくださいと頼まれるようになろう、と思った。この分野はまだまだリサーチ文献も少ない。セックスと死は二大タブーと呼ばれているほどあって、教育の面でも遅れている。しかしこれで悩んでいるがん患者はとても多いのだ。

タームペーパーを書くために、沢山の文献を読み、飽和状態に近い。頭がいっぱいなくせに書けない。あと一週間、、、、がんばれ!これが終われば冬休みだ~

にほんブログ村 病気ブログ 看護・ナースへ
にほんブログ村
記事検索
最新コメント
最新トラックバック
前立腺がんの痛みと向き合う (患者目線の前立腺がん名医と手術)
病歴の大切さ
前立腺がん完治への道 (闘病記~前立腺がん名医探し~)
病歴の大切さ
前立腺がん闘病記の読み方 (前立腺がん名医探しの旅)
病歴の大切さ
行き場の無い患者さん (英国ホスピスコラム)
回転率
ナースに対する暴力 (オーストラリアで緩和ケアナース)
アサルト
お気に入りブログ
livedoor プロフィール
Powered by NINJA TOOLS
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ