早めにリタイヤして居心地の良い場所でリタイヤ後の生活をすごすカナディアンは多い。子供たちが都市へ移住し田舎で老後の生活を送る人もいる。最近こういう人たちが遠く家を離れてホスピスへやってくることが続いた。
ライリーはガルフアイランドの小島でゆったりとリタイアメントの生活を愛犬コリーと妻と過ごしていた。がん治療そして再発。それでも美しい島にできるだけいたいと思っていた。しかし自宅での転倒。これが決めてとなりもともと住んでいた街、子供たち夫婦が住む街にあるホスピスへやってきた。コリーと妻もホスピスへ引っ越してきた。子供たちが毎日見舞い申し分ないというライリー。しかしたまにふっと妻に「島の家に帰りたい」と漏らす。「もう帰れない、ここで最後を過ごすんだって決めたでしょ」と妻に言われると「わかってる、、、。でも口にしてみたかったんだ。」と聞いている方の胸が痛む。病院も訪問看護もなくリゾート地のような小島。ホスピス難民とライリーのことをよぶのだろうか。
ハナは隣町にホスピスがあったが、どうせ地元の施設へ行けないのなら子供たちが住む街のホスピスへとやってきた。ロッキー山脈の美しい山々に囲まれた土地から、1000Km離れた街へ。山道を走り車で14時間以上かかる遠さだ。生まれ育った街では女性活動家として有名だったハナ。勲章をもらったり市民の信頼や友達は数え切れないほどだ。「友達より子供を選んだの」と氷河をかぶった山の写真を見ながらため息をつく。長距離電話がかかってくることを楽しみにしている。
国土が大きく人口の少ないカナダ。過疎地の医療はいつもながらテャレンジだ。
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